継ぎ目のない、美しい木目が見られる一枚板。
DIYなどでも人気のある木材ですが、実際にどのような特徴があるのか、またどこで入手したらいいのか気になっている方も多いでしょう。
今回は、一枚板の特徴と入手先について紹介します。
おススメの樹種や一枚板を用いてよく作られるアイテムについても解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
一枚板とは?
一枚板とは、老齢木と呼ばれるような大木を縦に切り出し、1枚の板にしたものをいいます。
ダイニングテーブルの天板に使うような大きな一枚板だと樹齢100年は超えており、樹齢300年を超すものも珍しくありません。
自然な色合いや木目が美しいとされ、継ぎ目のない一枚板は「世界に1つ」だけの存在です。
市場での取引も一般材ほど多くはないため、価値が高い傾向にあります。
一方で、一般に広く流通しているのが「集成材」や「合板」といった加工品です。
一枚板のような唯一無二の存在ではなく、量産が可能で、一定の品質を保つのに優れているところが特性といえるでしょう。
DIYなどでテーブル作りに挑戦する場合には、一枚板を使うとよりオリジナリティを出すことができます。
なお、板に表れる年輪の模様を木目と表しますが、一枚板などに見られる特殊な模様については区別して「杢目(もくめ)」と書きます。
一枚板におススメの樹種
一枚板におススメの樹種の1つが「ケヤキ」です。
日本でも多くの地域で見られるケヤキは、一枚板の代表格ともいえます。
全体的に色は明るく、木のぬくもりを感じやすいのが特徴です。
玉のような模様が特徴の「玉杢(たまもく)」などのきれいな杢目が出やすく、普通の樹木とは違った味が楽しめます。
もう1つのおススメが「トチ」です。
トチは樹高30mを超す巨木にも成長する大型の広葉樹です。
クリのような大きな実をつけ、日本の広い範囲で自生が確認できます。
波を打ったような杢目が出る「縮杢(ちじみもく)」が表れやすい特徴があり、光沢感のある優しさが感じられます。
「軽い」「軟らかい」「加工しやすい」といった特徴も併せ持つため、彫刻の材料としても扱われます。
そのほか代表的なものを、以下に列挙します。
- ウォールナット
- メープル
- ヤマザクラ
- ゼブラウッド
それぞれ個性のある樹種たちです。
入手する際は、一度実際に見てみると良いでしょう。
ゼブラウッドなどの外材は種類や流通量が豊富です。一方、国産材は香りの良いものが多いという特徴があります。国産材の利用は、森林機能の発揮や地域活性化にもつながるためおススメです。
一枚板を使ったアイテム
一枚板を使った代表的なアイテムには、次のものがあります。
- テーブル
- カウンター
- アート作品
どれも世界に1枚しか存在しない板を使って個性を表現しています。
ここでは、それぞれのアイテムについて詳しく紹介します。
テーブル
テーブルは一枚板が使われる家具としてよく見られるアイテムです。
スライスされた一枚板を長方形に使うのが一般的で、木目を感じながら食卓を囲むことができます。
自然素材をコンセプトにした家とも調和しやすいでしょう。
一枚板のテーブルという重厚感のある大きな家具は、家の中で中心的な存在感を示します。
一枚板は強度があるため長年使用でき、次の世代にも受け継ぐことが可能です。
カウンター
縦の長さを生かせる一枚板はカウンターなどに用いられ、老舗の店舗やおしゃれなバーでよく見かけられます。
一枚板は頑丈であるため、長年の使用による状態の変化も表現されるのが特徴の1つです。
もし、DIYなどを考えている場合には、材の重さも考慮して一枚板を選びましょう。
スギやキリであれば軽く、加工もしやすいため、一枚板を用いたDIYに初挑戦するのであればおすすめです。
アート作品
一枚板はその形も独特であり、アート作品にも用いられます。
一枚板の端の部分は耳と呼ばれますが、耳の不規則な動きに合わせて波打ち際を表現したアートも見かけられます。
また、和風のデザインにもよく用いられ、虎などが描かれた木彫(もくちょう:木で作られた彫刻)も多く存在します。
DIYによってテーブルなどを作る際は、ほんの少しオリジナルの彫刻を取り入れてみるのも良いでしょう。
一枚板を取引できる場所
実際に一枚板を取引できるのは、以下の場所が挙げられます。
- 3D木材市場
- 材木店
- ネットオークション
ここでは、それぞれの取引場所について紹介します。
3D木材市場
弊社マプリィが運営する「3D木材市場」は、オンライン上で木材の取引ができるサービスです。
一枚板をはじめ、一般的な板材や丸太の輪切りなども取引されています。
当サービスの特徴の1つに、計測機能があります。
オンラインでは判断しにくい、材の曲がりや反り、面積などの計測が可能です。
また、3D点群データも用意しているため、見えない部分の確認もできます。
3D木材市場はフリマアプリ感覚で利用できるため、DIYで一枚板をお探しの方はぜひ、一度のぞいてみてください。
https://mokuichi.com/
材木店
材木店は様々な木材を取り扱う専門店です。
無垢材や合板、角材などと一緒に一枚板を取り扱う業者もあります。
また、スギやヒノキといった針葉樹から、ヒノキやトチといった広葉樹まで、取り揃える樹種も様々です。
豊富なネットワークを持っていることも多く、必要な一枚板の情報を伝えておけば仕入れてもらえる可能性もあるでしょう。
最寄りの材木店がある場合は、実際に足を運んでみて在庫を確認してみてはいかがでしょうか。
ネットオークション
近年、ネットオークションでは多くの一枚板が流通しています。
加工されている一枚板のテーブルなども見られるため、DIYを作る際の参考にもなるでしょう。
調査する過程で、価格の相場感もある程度は身につくため、情報収集として一度のぞいてみるのも1つの手です。
まとめ
一枚板は世界に1つしかない、オリジナリティあふれた木材です。
DIYに用いることで、美しい木目とその耐久性で、長く使える家具を作り出せます。
一枚板の種類としてはケヤキやトチの他、様々な樹種が生産されています。
多くの樹種で生産されているものの、ある程度の林齢がないと一枚板になるような大きな板を採るのは難しいため、希少性があります。
取引される場所は3D木材市場や材木店、ネットオークションなどです。
DIYの素材をお探しの方は、オンラインでも様々な計測が可能な3D木材市場をのぞいてみてください。
https://mokuichi.com/
本記事が一枚板を知るための参考になれば幸いです。
参考資料
ATELIERMOKUBA「一枚板でおすすめの樹種は?好みの木を見つけよう!」.2024.0517.https://mokuba.co.jp/information/12803/.(2024年8月22日取得)